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2024/10/01

【試験実施例4】皮膚バリア機能への効果の評価試験


皮膚は多くの役割がありますが、特に重要な役割として、外部からの刺激や水分の喪失を防ぐ皮膚バリア機能があります。皮膚バリアは、紫外線などにより誘導される炎症性サイトカインの1つであるTNFαにより低下することが報告されています。

・皮膚バリア機能評価試験
皮膚バリア機能を評価する方法として、弊所では①蛍光物質(FITC-dextran)の皮膚バリア透過量の測定と②電気抵抗(TEER)の測定の2種類あります(図1)。試験例では、インサート内にヒト角化細胞の皮膚バリアを形成させた後に、TNFαを添加して炎症反応を誘導して、2種類の方法で同じ皮膚バリアを測定しました。

測定の結果、①の方法では、TNFαにより蛍光物質の透過量が大幅に増加していました。②の方法では、電気抵抗率の大幅な低下が確認されました。いずれの結果も、TNFαによる炎症反応によって、皮膚バリアが低下することが上記の試験系で確認されました(図2)。(当所のオリジナルデータ)

皮膚バリア機能評価試験は、例えば、薬用植物の抽出物や化粧品の原料の、皮膚バリア機能の強化や回復効果、皮膚での紫外線照射や菌、ストレスなどで誘導された炎症に対する抑制効果や皮膚細胞同士の接着(タイトジャンクション)への影響などについて調べる試験として有効です。

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